家で筋トレを始めたいと思っても、「何から始めればよいのか分からない」「器具を持っていない」と悩む方は多いのではないでしょうか。
筋トレは、必ずしもダンベルやトレーニングマシンがなければできないわけではありません。自分の体重を負荷として利用する自重トレーニングなら、器具を使わずに自宅で始められます。
この記事では、家トレ初心者におすすめの筋トレメニューを7種目紹介します。
鍛えられる部位、正しいやり方、回数の目安、注意点まで解説するため、自宅で全身を鍛えたい方は参考にしてください。
家トレ初心者におすすめの筋トレメニュー7選

家トレ初心者は、胸、背中、お腹、お尻、脚など、全身の大きな筋肉をバランスよく動かすことが大切です。
最初から難しい種目に挑戦する必要はありません。正しいフォームで続けられる種目から始め、少しずつ回数を増やしていきましょう。
1.スクワット
スクワットは、太ももやお尻を中心に鍛えられる代表的な自重トレーニングです。
下半身の大きな筋肉をまとめて動かせるため、家トレ初心者が最初に覚えたい種目の一つです。
手順は次のとおりです。
- 足を肩幅程度に開いて立つ
- つま先を少し外側に向ける
- 胸を軽く張り、背筋を伸ばす
- 椅子に座るようなイメージでお尻を後ろへ引く
- 無理のない位置まで腰を下げる
- 足の裏で床を押しながら元の姿勢へ戻る
初心者は、10回を1セットとして、1~2セットから始めましょう。
膝だけを前に出すのではなく、お尻を後ろへ引くことがポイントです。膝とつま先の向きをそろえ、背中が大きく丸まらないように注意してください。
動作が安定しない場合は、後ろに椅子を置き、座る直前まで腰を下げる方法がおすすめです。
2.膝つきプッシュアップ
膝つきプッシュアップは、胸、肩、二の腕を鍛えられるトレーニングです。
通常の腕立て伏せが難しい初心者でも、膝を床につけることで負荷を軽くできます。
手順は次のとおりです。
- 床に両手と両膝をつく
- 手を肩幅より少し広めに置く
3.頭から膝までをできる限り一直線にする - 肘を曲げながら胸を床へ近づける
- 手のひらで床を押して元の姿勢へ戻る
回数の目安は、5~10回を1~2セットです。
腰が反ったり、お尻だけが後ろへ残ったりすると、胸に負荷がかかりにくくなります。お腹に軽く力を入れ、頭から膝までの姿勢を保ちましょう。
胸を深く下ろすのが難しい場合は、動かせる範囲を小さくしても問題ありません。フォームを崩して回数を増やすよりも、正しい姿勢を優先してください。
3.ヒップリフト
ヒップリフトは、お尻や太ももの裏側を鍛えるトレーニングです。
床に寝た状態で行うため、スクワットが苦手な方でも取り組みやすい種目です。
手順は次のとおりです。
- 仰向けになって両膝を立てる
- 足を腰幅程度に開く
- 両腕を身体の横へ置く
- お尻に力を入れながら腰を持ち上げる
- 肩から膝までが一直線に近づいたら一度止める
- ゆっくりと腰を床へ戻す
回数の目安は、10~15回を1~2セットです。
腰を高く上げることよりも、お尻の筋肉を使っている感覚を大切にしてください。腰を反らせすぎると負担がかかるため、肩から膝までが一直線になる程度で止めます。
かかとが身体から遠すぎると太ももの裏側に負荷が集中しやすいため、膝の下付近にかかとが来る位置へ調整しましょう。
4.バックランジ
バックランジは、片脚ずつ後ろへ引きながら腰を落とすトレーニングです。
太ももやお尻を鍛えながら、左右のバランスも意識できます。
手順は次のとおりです。
- 足を腰幅程度に開いて立つ
- 片脚を大きく後ろへ引く
- 上半身を立てたまま両膝を曲げる
- 前脚の足裏で床を押す
- 後ろへ引いた脚を元の位置へ戻す
- 反対側も同じように行う
初心者は、左右5回ずつを1セットとして始めましょう。
前脚の膝が内側へ入らないように、膝とつま先の向きをそろえます。ふらつく場合は、壁や椅子の背もたれに手を添えても問題ありません。
動作に慣れるまでは小さく脚を引き、安定してきたら少しずつ歩幅を広げてください。
5.プランク
プランクは、お腹を中心とした体幹を鍛えるトレーニングです。
大きく身体を動かす種目ではありませんが、正しい姿勢を維持することで腹部や背中周辺へ負荷をかけられます。
手順は次のとおりです。
- 床に両肘と両膝をつく
- 肘を肩の真下に置く
- 両膝を床から離して、つま先で身体を支える
- 頭からかかとまでを一直線に近づける
- 呼吸を続けながら姿勢を保つ
初心者は、10~20秒を1~2セット行いましょう。
腰が反ったり、お尻が高く上がったりしないように注意してください。お腹に軽く力を入れ、床を肘で押すようにすると姿勢を保ちやすくなります。
通常のプランクが難しい場合は、膝を床につけたまま行っても構いません。
6.バードドッグ
バードドッグは、四つんばいの状態から対角線上の手脚を伸ばすトレーニングです。
お腹や背中などの体幹を使いながら、身体のバランスを整える練習ができます。
手順は次のとおりです。
- 両手と両膝を床につけて四つんばいになる
- 手を肩の真下、膝を股関節の真下に置く
- 右腕と左脚をゆっくり伸ばす
- 姿勢を1~2秒保つ
- ゆっくり元の位置へ戻す
- 左腕と右脚も同じように伸ばす
初心者は、左右5~10回ずつを1セットとして行いましょう。
手脚を高く上げる必要はありません。腰が反ったり、身体が横へ傾いたりしない範囲で伸ばしてください。
動作が難しい場合は、最初に片腕だけ、または片脚だけを伸ばす練習から始めましょう。
7.バックエクステンション
バックエクステンションは、うつ伏せの姿勢で上半身を持ち上げ、背中周辺を鍛えるトレーニングです。
胸やお腹だけでなく、背面も取り入れることで全身をバランスよく動かせます。
手順は次のとおりです。
- 床にうつ伏せになる
- 両手を頭の横、または身体の横へ置く
- 視線を床へ向ける
- 背中に力を入れながら胸を少しだけ床から離す
- 1秒ほど止める
- ゆっくり元の姿勢へ戻る
回数の目安は、5~10回を1~2セットです。
上半身を無理に高く持ち上げる必要はありません。腰を大きく反らさず、胸が少し床から離れる程度にします。
首を反らせると負担がかかりやすいため、視線は床へ向けたまま行いましょう。腰に痛みや違和感がある場合は中止してください。
初心者向けの家トレメニュー例

7種目をすべて毎回行う必要はありません。
最初は全身を動かせるように種目を組み合わせ、20分以内で終わる内容から始めましょう。
初心者向けの組み合わせ例は次のとおりです。
- スクワット:10回
- 膝つきプッシュアップ:5~10回
- ヒップリフト:10回
- バックランジ:左右5回ずつ
- プランク:10~20秒
- バードドッグ:左右5回ずつ
- バックエクステンション:5~10回
種目と種目の間は、30~60秒程度休みます。
最初は全体を1周するだけでも十分です。余裕が出てきたら2周へ増やしましょう。
回数やセット数は絶対的な基準ではありません。正しいフォームを維持できなくなった場合は、予定の回数に達していなくても終了してください。
家トレは週何回行うべき?

家トレ初心者は、週2~3回を目安に始めるのがおすすめです。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、成人に対して筋力トレーニングを週2~3日行うことが推奨されています。
ただし、毎回同じ部位を強く鍛える場合は、連日行わず休息日を設けましょう。
月曜日と木曜日、火曜日と金曜日のように、2~3日間隔を空けると継続しやすくなります。
筋肉痛や疲労が強く残っている日は無理に行わず、休養するか、散歩や軽いストレッチ程度にしてください。
運動習慣がなかった方は、1回ですべて行うよりも、1日2~3種目から始める方法もあります。大切なのは、最初から完璧を目指すことではなく、続けられる量に調整することです。
家トレの効果を高める5つのポイント

家トレでは、回数を増やすことだけを意識するのではなく、フォーム、呼吸、負荷、休養を整えることが大切です。
初心者は次の5つを意識してください。
正しいフォームを優先する
回数を多くこなしても、フォームが崩れていると狙った筋肉へ負荷をかけにくくなります。
最初は鏡で姿勢を確認したり、スマートフォンで動きを撮影したりすると、自分のフォームを確認しやすくなります。
動作をゆっくり行う
反動を使って素早く動くと、筋肉へ適切に負荷をかけにくくなる場合があります。
下ろす動作と戻す動作を、それぞれ2秒程度かけるイメージで行いましょう。
呼吸を止めない
力を入れることに集中すると、呼吸を止めてしまうことがあります。
基本的には、力を入れるときに息を吐き、元の姿勢へ戻るときに吸います。難しい場合でも、息を止め続けないようにしてください。
少しずつ負荷を増やす
同じ回数を楽にできるようになったら、回数、セット数、動作時間のいずれかを少しずつ増やします。
一度にすべて増やす必要はありません。10回を12回にする、1セットを2セットにするなど、小さな変化で十分です。
自重トレーニングに慣れた方は、ダンベルやトレーニングチューブを取り入れる方法もあります。
器具を使った家トレを始めたい方は、「家トレ初心者におすすめの器具7選」も参考にしてください。
食事と睡眠も整える
筋トレだけでなく、毎日の食事や睡眠も身体づくりに関係します。
特定の食品だけを食べるのではなく、主食、主菜、副菜を意識しながら、無理のない食生活を続けましょう。
睡眠時間を削って筋トレをすると、疲労が残りやすくなります。トレーニングと同じように、休養する時間も確保してください。
家トレを行うときの注意点

安全に家トレを続けるためには、運動前の体調と周囲の環境を確認することが重要です。
厚生労働省の情報でも、運動前に当日の体調を確認し、運動中に異常を感じた場合は中止することが案内されています。
発熱、強い疲労、めまい、胸の痛み、息苦しさなどがある日は、トレーニングを控えてください。
運動中に痛みや異常を感じた場合は、直ちに中止します。症状が続く場合は、医療機関を受診してください。
また、床に物が置かれていると、動作中にぶつかったり転倒したりする可能性があります。トレーニングを始める前に、手足を伸ばせるスペースを確保しましょう。
持病がある方、通院中の方、服薬中の方、妊娠中の方、体調に不安がある方は、運動を始める前に医師などの専門家へ相談してください。
家トレ初心者によくある質問

家トレを始めると、実施する時間帯や筋肉痛への対応など、さまざまな疑問が出てきます。
ここでは、初心者からよくある質問に回答します。
毎日トレーニングしてもよいですか?
毎日同じ筋肉を強く鍛える必要はありません。
初心者は週2~3回から始め、筋肉痛や疲労が強い日は休みましょう。毎日身体を動かしたい場合は、筋トレを行わない日に散歩や軽いストレッチを取り入れる方法があります。
筋肉痛がなくても効果はありますか?
筋肉痛の有無だけで、トレーニングの効果を判断することはできません。
筋肉痛を起こすことを目的にせず、正しいフォームで継続し、以前より回数が増えたか、姿勢が安定したかなどを確認しましょう。
朝と夜のどちらに行うべきですか?
朝と夜のどちらでも、無理なく継続できる時間帯で問題ありません。
食事の直後や就寝直前に激しい運動を行うと負担を感じる場合があるため、自分の体調を確認しながら時間を調整してください。
家トレだけでも身体を鍛えられますか?
自重トレーニングでも、初心者は筋肉へ負荷をかけられます。
ただし、同じ種目と回数に慣れると負荷が不足する場合があります。余裕が出てきたら、回数やセット数を増やす、動作をゆっくり行う、器具を取り入れるなどの方法で調整しましょう。
まとめ
家トレ初心者は、器具を持っていなくても、自重トレーニングで全身を動かせます。
今回紹介したメニューは次の7種目です。
- スクワット
- 膝つきプッシュアップ
- ヒップリフト
- バックランジ
- プランク
- バードドッグ
- バックエクステンション
最初は各種目を1セット行い、週2~3回から始めてください。
回数を増やすことよりも、正しいフォームを保ち、無理なく継続することが大切です。痛みや体調不良を感じた場合は中止し、自分の体力や体調に合わせて取り組みましょう。
器具を使って家トレの幅を広げたい方は、「家トレ初心者におすすめの器具7選」もあわせてご覧ください。
筋トレの頻度や休息日の決め方については、「筋トレ初心者は週何回がベスト?頻度・休息日・続け方を徹底解説」で詳しく紹介しています。
参考情報
・厚生労働省 e-ヘルスネット「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-00-005.html
・厚生労働省 e-ヘルスネット「運動実施時のけが・事故の予防と対策」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-06-002.html
・世界保健機関(WHO)「Physical activity」
https://www.who.int/initiatives/behealthy/physical-activity